(From ADR Studio)
昨今、SONYやNIKEが腕時計型の情報処理端末をリリースしています。
もちろんこの手の分野でもAppleが期待を集めており、WSJなどがその開発に関する記事を載せています。
コンセプトデザインは新型iPhoneのそれのように溢れかえっており、まあギークたちの中では注目されているのだな、という印象です。
さらにGoogleやSamsungもこの場に参戦しようとしているとされています。
中でもSamsungは独自OS(Taizenではないらしい)を搭載するとの噂もあり、なかなか目が離せません。
ただ私は思うのですが、この手の製品に市場価値がどれほどあるのか疑問でしかありません。
FuelBandはNIKE+アプリケーションと連動することによりランニング記録などを記録することが出来、大変な人気を博しています。
なるほど、これには確かなニーズの把握、NIKEという絶対的なスポーツブランドという点から成功してもおかしくありません。
しかしながらGoogleやAppleの目指しているものはもっと広い顧客層を狙っているものと推察されます。
FuelBandのような機能を搭載しないわけはないと思いますが、それでも機能に関してはもっと汎用性の高いものになるはずです。
それはたとえばよく言われているように、通知機能だったりモバイル系OSを搭載した音楽機器の操作、ちょっとしたテキストメッセージの送信、電話といったようなものです。
「スマートフォンと連携」がこの腕時計型デバイスの本質的な機能ですが、上に挙げたような機能、必要ですか・・・?
(From Adrian Maciburko)
通知機能はまあリマインダーやカレンダーなら有用でしょう。
いちいちスケジュール帳やスマートフォンを見なくても把握出来ることは素晴らしいです。
また、GoogleならGoogleNowと連携させて非常におもしろいことを起こしそうな予感があります。
しかし通知機能の大半はSMSやSNSに使われていると思います。
「通知がきて、確認して、反応するorしない」がまあワンセットの動きでしょう。
もちろん、通知が来ても無視する人もいるでしょうが。
そのワンセットをたかだか1.5inchの画面上でやるのはどうもUXの面で大変そうな気がしてなりません。
文字入力は地獄ですし、画像を見るには画面が小さい、長めのメールやブログだと一覧性に欠ける・・・といった具合です。
なんだかんだスマートフォンのあの画面サイズは一覧性や文字入力の点でかなりベストなものだと私は感じています。
次に音楽機器の操作。
これも画面の大きさから微妙なUXになりかねませんかねえ。
聞きたい曲目を探すのは割と地獄でしょう。
イコライザの変更と音量調節が主な役目になりそうです。
でもイコライザを外で頻繁に変える人は少ないでしょうし、音量調節なんかスマホをポケットの中で触ればすぐに出来ます。
う〜ん、とってつけたような機能。
すぐに思いつくけれども、それだけに必要性に欠けるもの・・・。
メッセージの送信。
上述の通り、多分地獄を見ます。
電話。
時計に電話機能って発想はナンセンスすぎてまずいでしょう。
その姿は滑稽で仕方がない・・・。
こんな感じでGoogleやAppleが投入するとしたらありうる製品は、何らその意義を見出すことが出来ないのです。
もちろんこれらの機能を必要とする人も中にはいるでしょう。
でもマスを取りに行かねばならないこの2人の巨人がそんな無駄なことをするのでしょうか。
時計を毎日充電する日々をユーザーに強いるでしょうか、UXを何よりも重んじるこれらの会社たちが。
FuelBandのように特化・集中しなければなかなかヒットするのは難しいと思いますね、私は。
(いやもちろんiWatchが出たら買いますよ。出たらね)
まあウェアラヴルデバイスは面白い分野ですし、私程度では思いつかないようなアイデアがいくらでも湧いているでしょうから、あっと言わせるような体験を提供してくる会社が出てくると思います。
そしてそれが成功を収めて「イノベーション」と言われることもあるでしょう。
とにかく腕時計型デバイスに関しては微妙だってことです。
個人的にGoogleGlassには期待していますよ。
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